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手羽焼の夜

話をしつつ夜更かし。

 
上州鶏の手羽先。
老酒をベースにしたタレにカルく漬けてから胡椒、炙り焼き。
ごま油の香りのソースでいただく、うるい のザクザク。

夕飯を食べるには遅すぎる。
寝てしまうには早すぎる。
小腹はすいたと思うものの、満腹したいわけでも無し。
中途半端な時間と
中途半端な腹ごこち。
そんなときに10分でできるひと品。
手羽焼の夜。

ある本を読もうと思う。
しかし、まとまって読まなければという気負いもあればこそ
例えば夜の小一時間
その一冊をスキップして
別の本を読んでしまう。
スキップされてしまうコンラート・ローレンツ。
浮気先はサミュエル・ベケット。

宇宙の膨張とともに広がる不可逆の「時間」。
それはそれとして、自分の気分で区分する単位の「時間」。
少しずつではあるが、夜更かしをしやすくなるこのごろ、
まとまった時間とはいいがたい中途半端な時間を
さらに少しずつ、押し広げるようにして、
春を呼び込む。
そんな中途半端な時間の押し広げに
くさびのように打ち込む、
これもまた中途半端な、好みの食いモノ。
今夜は、それが、この手羽。
春、真夜中のよそ見。


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