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タケノコを前にたゆむべからず。


さて、タケノコの季節である。
タケノコが手元に来てしまうと
何をおいても、その手当てを始めることになる。
糠をいれて下煮するのである。

大分県中津にうかがってからはやいもので3週間ほど経つ。
あれは龍岩寺であった、
杖をついての急な道、
岩窟の木像を拝しての下り坂、
上りには気がつかなかったが、
その参拝の道の傍らの土が盛大に掘り返されていて
散らかるのはタケノコの皮。
イノシシだ、イノシシだ
と横山康夫さんと山道をくだりながら
明るい池のある境内へとたどり着いた。

「食べ時」というものがあるのであろう、
その時を逃さないようにと食い散らかした気配が漂う。

タケノコは
ぼんやりさせてはくれないのである。

掘り出され
切り口から水分が滲んでいる一本。
馬の背中のような
堂々の面構え。
これはたゆんではいられない。

勢いをつけて立ち向かえば
厨房にあふれる甘い香り。
上州地鶏との炊きあわせ、
朝摘みの菜の緑を添えて。

イノシシのように箸を動かす。






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