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秋の観覧車




たしか何度も一緒に来ているはずなんだけれど。
どうにも細かいことが思い出せない。





三人男ばかりの兄弟
三歳下の弟が
急逝した。

心筋梗塞
自宅でくつろいでいたところ
母の目の前で
2015年8月14日 午後
甲子園では高崎健康福祉大学の試合が行われていた。
弟が最後に目にしていたのは
画面の上の
この試合




いうまでもなく
大人になってからは
ここに一緒に来たこともなく
来ようという話さえしたこともなく






この四〇年
ほとんど姿を変えることの無い
この遊園地のこの観覧車。






観覧車は小春日の天へ近づいて
元の場所へと戻ってきて






弟のことを
亡くなってから
むしろ身近に感じるようになった。
どうしてなのだろう。





さようならを言うこともなく逝ってしまったのだから
このままさようならを言わずにおこうと思う。



閉園時間を告げる放送が
にごった音で聞こえている。



にんげんの手





暑さを歩き
家に着いて起き上がれなくなった。

熱中症なのだろうけれど。








起き上がっていても、
内臓どもが地球の方につめたく引き寄せられて。

まあ、水をたくさん飲んで、塩をひとなめ。
それで、あとはごろごろと。




夜明け前から、雨。
寝ているマクラに雨は音。

体の中の重たさに
まどろみつつ。



にんげんの手を摑んだる砂遊び  耕司



足尾



坑道を出され薄暑の水となる


 




夕桜



家の改修のその果てに、いろいろなものを捨てた。
古い家具や、
子供の頃の声が録音されているテープや、
手紙の束やら写真やら。

今年の桜が散り果ててしまう前に捨ててしまわなければ、
次のチャンスは来ない。

回収のトラックが去ったあと
桐生が岡の稜線を、夕桜。





おひなさま

DSCF8219.JPG 


4月。

桐生は、ひな祭。





この柱だけで、北東の角を支えていたのだが
今回の耐震補強工事の調査によって
そのあしもとがほぼボロボロになっているのがあきらかになった。
長年の浸水の所為らしい。
ソフトボール大の面積しか、礎石に接していなかったという。
この状態で、あの日を迎えた。
この地域は、震度6ほどの揺れであった。




あの年も、ひな人形を飾った。

余震、計画停電、原発事故。
桐生駅も使用できない状態が続いていた。





この画像 右手の構造体の角が
例の柱の位置。


屋根と耐震の工事、ほぼ終了。
建造物の外装に関しては、また、あらためて。



あのときに倒壊しなかった北東の角に
おひなさま。


4月5日まで飾ります。










屋根の行方 1

 


12月に入って家を補修する工事がはじまった。
屋根を全てとりのぞき
構造体を修理してから屋根をつくりなおす。
そこに古い瓦をあらためて戻そうというのである。

ちなみにここまでで、全体の三分の二程の工程だろうか。
それから店内に耐震補強を施すなどの、そのもろもろ。

DSCF8152.JPG

座敷の箱階段
ここにこれほどの光が射しこんだことは
かつて、無いと思われ。

DSCF8153.JPG

そこをのぼってゆくと、



ブルーシートの春の空。

これが上州のからっ風をうけて、いい音で鳴る。
この状態で、年を越しました。



これを取っちゃうと、ほら

DSCF8154.JPG

ね、これぞ、まことの春の空。

ここに板を張りはじめると、

DSCF8158.JPG


と、こうなる。

信頼する職人たちの仕事、そのすみやかなること。
たちまちに、電柱の姿ともお別れして

DSCF8160.JPG


と、こうなったわけです。これが、今日。

ええと、瓦をのせ終わるまでには、まだまだいろいろとあるんですよね。

屋根の行方、今回はここまで。



屋根の行方 1

 


12月に入って家を補修する工事がはじまった。
屋根を全てとりのぞき
構造体を修理してから屋根をつくりなおす。
そこに古い瓦をあらためて戻そうというのである。

ちなみにここまでで、全体の三分の二程の工程だろうか。
それから店内に耐震補強を施すなどの、そのもろもろ。

DSCF8152.JPG

座敷の箱階段
ここにこれほどの光が射しこんだことは
かつて、無いと思われ。

DSCF8153.JPG

そこをのぼってゆくと、



ブルーシートの春の空。

これが上州のからっ風をうけて、いい音で鳴る。
この状態で、年を越しました。



これを取っちゃうと、ほら

DSCF8154.JPG

ね、これぞ、まことの春の空。

ここに板を張りはじめると、

DSCF8158.JPG


と、こうなる。

信頼する職人たちの仕事、そのすみやかなること。
たちまちに、電柱の姿ともお別れして

DSCF8160.JPG


と、こうなったわけです。これが、今日。

ええと、瓦をのせ終わるまでには、まだまだいろいろとあるんですよね。

屋根の行方、今回はここまで。



おひさしぶりです

いやはや

なんともあわただしくすごしてきて

なんと立春まで、もうすぐ。


2015年 今年もよろしくお願いします。
ひとつ年を重ねて48歳になりました。

こんなご挨拶をみんなスキップしてきちゃった。

DSCF7995.JPG

この写真
写っているのは京都大徳寺高桐院。

12月に京都と伊勢に出かけたのが
1年半ぶりの旅行。
それなりにひきこもり、自宅で仕事をしていたのです。


自宅といえば、すこしずつ修復工事が進行中。
それは別便で。



さらば霜月

DSCF7596.JPG

何かを観に行くのではなく
何処かへたどり着こうというのではなく。

赤を踏みにゆく。
霜月のその果ての。


DSCF7600.JPG 


動物園に動物を見に来たわけではなく
うろうろと、赤から赤へ。


DSCF7629.JPG

その赤のいろいろの。
名づけようもなく
名づけるいとまもなく。

DSCF7625.JPG


DSCF7616.JPG


冷えて来たなぁ。


DSCF7632.JPG


なまぬるき水出しきつて紅葉山 耕司


わたらせの水をたどれば

 
そこは、足尾。
父祖の土地。

DSCF7243.JPG


わたらせ渓谷鉄道に乗って。

 watarase art project  の作品がある、その町。

DSCF7231.JPG




帰りの車内で編集した動画。
画質があまりよくありませんけれど。



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